最近胸水穿刺をする機会が多いのです。
胸水に対して胸腔穿刺をしてときには慣例として大体1000ml
早速ですが、発症機序については、
REPEのリスクは大きく、ズバリ3つです。
- 肺胞虚脱の程度(肺野の30%以上)
- 肺胞虚脱期間(3日以上)
- 再膨張の速度
以下、詳細です。
- 肺胞虚脱が肺野の30%未満の気胸患者では、REPEの発症率は
0%であったのに対し, 肺胞虚脱が肺野の30%以上の患者ではREPEの発症率が17% になったと報告している。 Chest. 1991 Dec;100(6):1562-6. - 肺胞虚脱期間に関しては、3日以上のものが83%
と大部分を占めることが知られている。 J Cardiothorac Vasc Anesth. 2007 Dec;21(6):887-91. - 再膨張の速度を意図的にゆっくりと行うことは REPE の予防法として知られている(が、
どの程度の速度が最適解かはエビデンスが不足している)。 再膨張から1時間以内にREPEの64%が発生し、2時間以内に REPEの89%が発生する。残りの11%も24時間以内に発症 するとされる(Ann Thorac Cardiovasc Surg. 2008 Aug;14(4):205-9. J Cardiothorac Vasc Anesth. 2007 Dec;21(6):887-91. ) - 発症頻度は0~14%と、報告によってばらつきがある。 J Cardiothorac Vasc Anesth. 2007 Dec;21(6):887-91.
- 気胸のドレナージ後のRPEの発生率は16%
と胸水ドレナージ後の0.08%に比べて高い。Eur Respir J. 2020 Nov 19;56(5):1902356. - 糖尿病患者、緊張性気胸患者でリスクは高まる。J Cardiothorac Surg. 2013 Jul 1;8:164.
- 排液量 1,500 mL で著明に発症率が上昇するとの報告があるJ Cardiothorac Vasc Anesth. 2007 Dec;21(6):887-91.
以上を考慮すると、胸水穿刺前の評価で胸水が3日以上慢性に、
なお、治療は対症療法が中心で酸素吸入が基本となります。
・REPE 発生初期は酸素吸入単独で経過観察することが基本です。
・経時的に観察したところ、酸素吸入単独で12 時間後に酸素化が改善したとの報告もあり(J Med Case Rep. 2007 Sep 29;1:107.)、発生後12時間以後では挿管を保留する余
尚、
予後は一般的には良好と考えられている。これはREPEが発生し
ちなみに、REPEによる肺水腫は非心原性肺水腫といい、
鑑別の助けになるかもしれない胸部 X 線所見(N Engl J Med. 2005 Dec 29;353(26):2788-96.)
この中で出てくるWidth of the vascular pedicleとはなにか?
この論文(Chest. 2002 Mar;121(3):942-50.)が初出で、
具体的には下のようにレントゲンで測定します、
下がいちおうのフローチャートとなります(N Engl J Med. 2005 Dec 29;353(26):2788-96.)。流れとしては、
肺水腫覚知→「病歴・身体診察!(大事)、血液検査」→
以上になります!
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