2017年6月19日月曜日

咽頭痛の初期診断

咽頭痛を来す疾患 medicina.2016;53(4):196-200. JIM. 2011;21(7):594-602.を参考に作成

咽頭痛のDon't miss medicina.2016;53(4):196-200.
  1. 外傷,熱傷,異物
  2. 扁桃周囲膿瘍,咽後膿瘍,急性喉頭蓋炎,レミエール症候群,Ludwig's angina
  3. 悪性腫瘍
  4. 心疾患,大動脈疾患

咽頭炎の原因微生物頻度 JAMA. 2000 Dec 13;284(22):2912-8.

咽頭炎の化膿性合併症 1%程度との報告.
  • 扁桃周囲膿瘍
  • 後咽頭膿瘍
  • 口腔底部蜂窩織炎(Ludwig angina)
  • 喉頭蓋炎
  • Lemierre症候群
  • 壊死性縦隔炎

特徴的な問診・身体所見 medicina.2016;53(4):196-200. 総合診療.2015;25(11):1016-1018.
  • 開口障害:扁桃周囲膿瘍
  • 嚥下時痛,流延:扁桃周囲膿瘍・急性喉頭蓋炎・咽後膿瘍
  • 呼吸困難:扁桃周囲膿瘍・急性喉頭蓋炎
  • 声の変化:扁桃周囲膿瘍・急性喉頭蓋炎
  • 頸部伸展制限:咽後膿瘍
  • 喫煙歴・アルコール摂取歴:悪性腫瘍
  • 胸部痛・背部痛:ACS,大動脈解離
  • 動悸・不整脈:急性冠症候群
  • 血圧異常:大動脈解離
  • 胸鎖乳突筋に沿った圧痛:レミエール症候群
  • 歯科治療・口腔衛生:Ludwig's angina


Mclsaac modification of the Center strep score JAMA. 2000 Dec 13;284(22):2912-8.
一つの基準として,
  • 4点以上ならば全てに抗菌薬治療開始
  • 1点以下ならばストレップなしに抗菌薬治療なし.
  • 2点,もしくは3点ならばストレップをして,陽性ならば抗菌薬治療を開始する.
Centor の診断基準を取る上で困る点:
・前頸部リンパ節:明瞭に触れることは少なく,圧痛として認められる程度が多い.頸部を触って痛い場合は陽性ととることもある.
・38度を超える発熱をきたす前の早期受診も多い.
・白苔を認めるケースは半数に満たない.朝は白苔がないのに,夕方はあるということも.

5Killer sore throat
扁桃周囲膿瘍
  • 急性扁桃炎に続発することが多い.
  • 片側性の激しい疼痛で,食事がとれないと言って受診することが多い.
  • 口蓋扁桃被膜と咽頭収縮筋の間に膿瘍を形成する.
  • 口蓋垂の偏位,前口蓋弓の前方への突出が見られる.
  • 開口障害などを呈し,耳への放散痛を生じることがある.
  • 特に開口障害が重要.Lateral pharyngeal space への炎症の波及を意味し,今後,Retropharyngeal spaceへ波及した場合縦隔炎となり重篤な病態へ移行しうる可能性を示唆する..
咽後膿瘍
  • 咽後膿瘍は咽後間隙,危険間隙,椎前間隙に膿瘍を形成する病態
  • 乳幼児に多い.
  • 急性上気道炎により咽後リンパ節が感染し生じるもの,外傷・異物や内視鏡,気管挿管などの医療行為によるものなどがある.
  • 痛みのほかに,斜頸や頸部伸展制限を伴い,下行性に縦隔炎をきたす可能性がある.
急性喉頭蓋炎
  • 咽頭痛や嚥下時痛の訴えがしっかりある割に見た目の咽頭所見が軽い場合は疑う.
  • 6%程度の症例で気道確保を要し,気道閉塞から致死的となる事がある.
  • 特に呼吸苦を訴えるときは緊急対応が求められる.
  • 急性咽頭炎や扁桃周囲膿瘍に合併していることがある.
  • 含み声,流涎,嚥下時痛を呈する.
Ludwig's anigina
  • 急激に進行する下顎間隙を感染の主座とする.
  • 対称性の下顎腫脹・発赤をきたす蜂窩織炎.
  • 炎症が下顎間 隙から喉頭に至ると,喉頭浮腫により気道狭窄を生じる.
  • 智歯や第 3,4 臼歯の治療後に生じることが多い.
  • 下顎の「対称性の」腫大と発赤が重要.その他舌の腫大,前方上方への偏位,流涎,ふくみ声を認める.
  • 進行すればStridor,Sniffing position,項部硬直を認める.
レミエール症候群
  • 咽頭感染後4−7日で認める.咽頭痛,開口障害,側頸部の腫脹,胸鎖乳突筋に沿った頸部の圧痛,傍咽頭間隙の化膿性炎症から外頸静脈の敗血症性血栓症となり,多発肺梗塞や化膿性関節炎等の遠隔感染を来す.
  • 肝臓や脾臓に感染を起こし,伝染性単核球症との鑑別が必要となる.


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