臨床的疑問
・普段からBUN/Cre>20が脱水所見だとか,pre-renal AKIの所見とか言うことが多いが,そもそもBUN/Cre>20が妥当なのか.
・BUN/Cre比は死亡率や入院率と相関するのか.
臨床的結論:
・BUN/Cre比ではAKIのタイプを決めることが出来ず,それ故PRAとATNを分類出来ない.
・AKIにおけるBUN/Cre比(BCR)は腎前性高窒素血症の十分なマーカーにはならない.
・BCRが高い者は低い患者に比べて院内死亡率が高い.
エビデンスサマリー:Clin Kidney J. 2012; 5(2):187-191.
・Austin Hospitalの2000年1月から2002年10月までの入院患者データベースを用いたRetrospective study.
・除外基準は15歳以下,透析患者,腎移植患者,24時間以内に退院したものとした.
・患者をAKIなし,AKIがあるもののうちBCR<20,BCR>20の3群に分けた.
・AKIの診断基準はRIFLE分類を用いている.
RIFLE分類 日内会誌 103:1061~1067,2014
母集団
結果
多変量解析の結果
・院内死亡率がHigh BCR群の方がLow BCR群に比べて有意に高く,多変量解析でもORがLowよりHighの方が高い.
各BUN/Cre比と院内死亡率のORとの関係
BCRが15-20で最もORが下がる.
-------------------------------------------------------------------
- BCRだけでATNか、PRAかを決めてはならない.
- BCRが院内死亡率と関係しており,患者説明に参考になるかもしれない
引用:Clin Kidney J. 2012; 5(2):187-191.
腎臓移植は、医学の進歩と人間の絆が交差する場所です。この手術は、腎臓の機能が低下している人々に新たな希望をもたらします。ドナーの無償の奉仕と受け手の勇気によって、新しい命が生まれます。腎臓移植は困難な手術ですが、それを乗り越えた先には、患者さんが笑顔で未来を歩んでいく姿が待っています。生体腎移植
返信削除